column1 共同住宅に関わる知っておきたい価格

コラム

①土地価格
単純に土地値を土地坪数で割ったものが土地の坪単価です。
この土地は坪いくらという話がよく出てきますが有名なのは銀座とかでしょうか。
それとは別に1種単価というものがあります。
その土地が都市計画法で定められた容積率いっぱいに建物の販売(貸し)面積が確保できた場合の   土地の単価を意味し、坪単価を容積率で割って計算したものです。                つまり坪単価が100万の土地であっても容積率が200パーセントの土地は一種単価が坪50万     容積率が500パーセントの土地は一種単価が坪20万となりお得感がでてきます。

②建築費
鉄筋コンクリート造で13階建て程度で地下1階などがない都心の平均的な共同住宅の坪あたりの   建築費は首都圏で2023年度においては120万でした。最近は資材の高騰や労働者不足により共同住宅の1住戸の1坪当たりの建築費は150万もざらにあります。
3LDKの平均的な共同住宅の住戸は約66㎡(20坪)なので平均1住戸3000万建築費用がかかります。 建築費は構造種別や地階の有無や建物が高層かどうかや傾斜地、軟弱地盤などで変わってきますのであくまで目安ですし、資材の高騰や社会情勢に左右されるので情報収集は必要です。
ざっくりと工事費を出す場合は販売面積に坪150万をかけると算出できます。

③販売価格
共同住宅の1住戸の1坪当たりの建築費に土地取得代、広告販売費、モデルルーム設置費、設計費、事業主の利益が上乗せされると実際の共同住宅1住戸あたりの販売価格は1坪350万などになり、なんと坪あたり200万も建築費に上乗せされてしまいます。

④設計費
そうはいっても我々設計者もしっかり設計費いただかないと会社として成り立たないので設計費を請求しますが、設計費の目安はおおむね工事費の約3.5〜4.0%で計算します。デザインや省エネ検討を含めると5.0%はかかります。

MEMO

設計費=計画建物の販売面積(住戸専有面積)を坪換算したもの × 150万 ×3.5%

このようにただ単に設計するだけでなく、そこに関連するお金の知識があると設計の在り方や考え方も変わってくるのではないでしょうか。それぞれの価格は日々変化します。つねに情報収集して最新の情報を知っておくことが必要です。

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